

「街の風景に溶け込みながらシンボルでもある時計台のような、静かに家を見守る壁掛け時計。」
そんな思いから、伝統的な時計台の文字盤のデザインを踏襲しつつも現代的にアレンジされたデザインは、どんなインテリアにも馴染みます。すっきりとした佇まいでありながら、どこからでも見やすいようメリハリの効いた力強さを残した時計です。
design:小池和也
φ254×d45mm
610g
プライウッド、ガラス
電波時計
【Lemnos】
Lemnos / レムノスは、タカタレムノス社による日本発のデザイン時計ブランド。
多くの一流デザイナーとのコラボレーションによる革新的なデザインと国内で職人の研ぎ澄まされた技により丁寧に作られたプロダクトは、
グッドデザイン賞をはじめ、国内外で数々の賞を受賞し、高い評価を得ています。
小池 和也
1980年大阪府出身。2003年からデザイン会社に勤務。チーフデザイナーとして顧問クライアントのデザイン、自社製品のデザイン及び開発に携わる。2012年 Doogdesign. 設立。現在 日用品、ステーショナリー、家具、家電などの工業デザインを中心に、企業や地場産業のブランド開発、クリエイティブディレクションなど、国内外のプロジェクトに携わっている。
受賞歴 Good Design Award、iF Design Award、Taiwan Excellence Award 等
時計台の時計について
デザイン・文: 小池和也
今回の時計のデザインをするにあたり、時計の「機能」について考えました。
インテリアプロダクトには2つの機能を持っていると思います。
一つは実用的な目的を達成してくれる機能、もう一つは心を満足にしてくれる機能。
その両方が機能として備わっていないと価値があるとは言えません。
時計で言うと実用的な機能とはもちろん時間が明確に分かること。
もう一つの機能は、インテリア・生活空間での存在感。
椅子であっても、照明であっても、統一感を重視するのか、遊びを取り入れるのか、インテリア選びの楽しみ方は人それぞれです。
2つ目の機能については、時計もインテリアを左右する重要なピースですが、インテリアの主役とは考えていません。
本当に良いプロダクトは気付かれないと言います。
使っている時に何か気付くという事は、そのものに違和感があるからです。
この時計は一見、モノトーンのクールな印象を与えますが、実はどんなインテリアでも違和感なく自然と溶け込み、むしろ温かい空間の方によく馴染みます。
そういったプロダクトを目指して、細かな修正を加えながら、空間に溶け込むデザインを模索してきました。
時計台の時計という名前も、最初に時計台のようなスタイルの時計を作ろうと思ったわけではなく、どんな時計が部屋にあってほしいかと模索していく中で、街の中での時計台のような存在の掛け時計を作りたいと思ったから付けた名前です。